■非効率にこそ突破口がある

●効率ばかりを追い求めていても,力あるところにすぐに先を越されてしまう。
効率で利益を上げるのではなく,他者・他社が「そこまではできないよ!」と
いう非効率なことをやることこそ大切だ。

●あるところで講演をさせていただき,懇親会のこと。
営業何十年というベテランの部長さんが言った。
「客先の担当者が,とっても恐くてとっつきにくい人だと,これはチャンス!
と自分は思っていました。
だって,他のメーカーの営業マンが恐いからって近づかないんです。でも話し
相手をその恐い人も求めている。だからちょっと行けば,向こうからいろいろ
話をしてくれる。
皆が苦手だなっていう人ほど,僕はうまく営業していました」

●この部長は,泣く子も黙る有名な営業マンだ。
みんなが「そこまではできねぇよ」と思い躊躇することを平然とやってのけて
いた。

●「差別化と言われても,特別な技術も特許もないし,無理ですよ」
「うちはどこ行っても同じ車を売っています。だから自動車販売に差別化なん
て無理なんです」
全国を回っていると,そんな声がよく社長から聞こえる。

●中小企業の差別化なんて,特別な技術も特許もいらない。
ただ,「そこまではできない!」と同業者や周囲が思うことができるかどうか
だ。
それをやらずして,売れない儲からないなど,ちゃんちゃらおかしい。

●「そこまではできない!」ということは,通常の企業論理では,非効率だか
らそんなところまで手間はかけていられない!ということと同じである。
あなたの同業者が,「ええ!そこまでよくやっているな!うちじゃできないよ
」というところに,お宝が眠っているのは間違いないのである。

経営とは,そのお宝探し競争でもあるのだ。
ライバルがそこまで手間をかけたら,うちももっと手間かけてやってやろう!
その競争こそ経営なのである。
あなたは,そんな脳みその汗のかき方をしているだろうか???


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