■運をどうつかむか?

●最近,たくさんの後継者の方々にお会いするが,多い質問に「どうやったら
運をうまくつかむことができるのでしょうか?」というものがある。
私の経歴から察して,どうも私自身がとても強運の持ち主のように受け取られ
ているようだ。

●私自身,運がよかったと思えることは,いままで幾度となくあった。
ギリギリセーフもあったし,冷や冷やもののことまであった。
しかし,自分自身,運を呼び込もうとか,例え風水に凝るなど,意識して何か
をしてきたということはなかった。

●質問をされて,改めて考えてみた。
運をつかむにはどうすればいいのか?

私なりの答えは2つだ。

1.とにかく多くの人と出会う。
運とは,郵便ポストに入ってくるわけでもない。風に乗って窓から入ってくる
ものでもない。どこから来るかといえば,「人」からである。
しかし,まったく知らない人からは来ない。自分を知ってる「人」かその知り
合いの「人」からだ。
ラッキーと思えるようなこと,こんな話が来ていいのかと思わず疑いたくなる
ようないい話は,必ず「人」が媒介するのである。
ということは,媒介である「人」をたくさん知っていれば,運を運んでくれる
可能性も高くなる,とは言えないだろうか。
実際,私はいろいろな人との出会いを大切にしている。
よい「人」に出会うためには,より多くの「人」と出会うしかないのである。
広く網をかけ,いい人との出会いを待つ。
宝くじが買わないと当たらないのと同じように,「人」との出会いも多くの「
人」との出会いがなければいい人と出会うことはできない。
運を掴むためには,より多くの「人」との出会いが必要不可欠である。
運がないと嘆く人は,多くの「人」と出会っておらず「まず行動」ができない
人ではないだろうか。
4月28日の日経新聞にトリンプの吉越社長の記事が掲載されていたが,ヒッ
ト商品を生み出す秘訣は「とにかくやってみること」。
「川があれば渡ればいい。事前に水深や川幅を測るよりもまず飛び込む。支障
があればその時にまた考える」。
こんな行動力がある人に,運は向いてくるように思える。
「まず行動」そして多くの人との出会いが必要だ。

2.絆を誠実に保つ
多くの人と出会っても,あなたがいい加減な人間であれば,誰も相手にしてく
れなくなってしまう。
「そういえば,あいつにちょっとやってもらおうかな」「声をかけてみようか
な」と思われるような,常に誠実なお付き合いが大切だ。
誠実な姿勢が,運の媒介である「人」を動かし,運を運んでくれるのである。
ついていないな〜,運がないな〜とぼやくあなたは,常に誠実に「人」に接し
ているだろうか。
裏表がある人には,運は来ないと肝に命ずるべきだと思う。

●こう言ってしまうと,2点はあまりに当たり前のことだ。
でも,なかかな実行はできない。
経営は,当たり前のことが当たり前としてできなくなるところから崩壊が始ま
る。
ダメになっていく会社は,なんでこんな当たり前のことができなかったのだろ
うか,なんでこんなことに気付かなかったのか,という事態になっている。
それだけ,当たり前のことを当たり前としてやっていくことは難しいのである


●運をつかむには,多くの人と出会い誠実に接していく。これが,「日々」で
きれば,おのずと運は向いてくると私は確信している。
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