■「投資したくない社長」

●投資したくない社長はどんな人か。
今までの僕の経験と企業に投資をしているベンチャーキャピタルの方,個人
投資家の方々の意見を集約して「投資したくない社長」を考えてみた。

1.俺は正しい。俺はできると思い込み,勉強しない社長
勉強しない社長には投資はしたくない。
なぜなら成長がないからだ。
家に帰っても素振りをしている社長に投資したい。
70歳を超えても41の若造の言うことに耳を傾け熱心にメモを取る,そんな
社長に投資をしたい。

2.髭を生やしている社長
髭を生やしている社長には投資したくない。
なぜなら,無理に自分を大きく見せようとしているからだ。
自然体で成熟した人にこそ投資をしていきたい。

3.会社の什器が豪華な社長
会社の応接イスや机,本棚を高価な家具で揃えている社長には投資をしたくな
い。
なぜなら,お金があると派手な生活をしたがる社長だからだ。
使うお金と削るお金の区別ができない社長でもある。
お金の使い方が間違っている社長とも言える。
ケチと言われるくらい金にはシビアだが,使う時には躊躇わず一気呵成に投入
する,そんな社長に投資したい。

4.トイレを汚くしている社長
トイレが汚い会社の社長には投資をしたくない。
なぜなら,トイレが汚い会社は社長含め全員が「依存的」だからだ。
「誰かがやるだろう」という文化がトイレを汚くしているのだ。
一事が万事。業務のすべてが「誰からやるだろう」と依存的で,問題が起こる
とすぐに人のせいにしてしまう。
気が付いたら進んでやる,そんな文化を創っている社長に投資をしたい。

5.サンダル履きの社員が多い会社の社長
お客様が来ても,平気でサンダル履きで応対する会社の社長には投資したくな
い。
なぜなら,しつけが行き届いていなく,顧客の視点が欠けているからだ。
人をお迎えするには,またもてなすには礼儀が大切だ。
人と会う前には,頭のてっぺんからつま先まで鏡でチェックする,そんな文化
を創っている社長に投資をしたい。

6.玄関の傘立てに社員の傘が一杯差してある会社の社長
来客用の傘立てが社員の傘で一杯であったり,傘を広げて平気で干している会
社の社長には投資したくない。
なぜなら,それを見た人がどう思うか,という感受性に欠けているからだ。
他人がどう感じるか,どう思うか,そこに思いを馳せ想像できない社長は,外
部環境の変化を感じることはできない。
敏感なアンテナを持った社長に投資をしたい。

7.肩書きにこだわる社長
資格や博士号,公共団体の肩書きなどを自慢げに語る社長に投資はしたくない

なぜなら,自分に自信がないからだ。
「見る人が見ればわかる」そんな強い自信に満ちた社長に投資をしたい。

まだまだあるが,今回はここまで。
何気ない普段の言動が,実はその人の本質を映していたりする。
資本家からの牽制は株式会社の基本。
それがないオーナー企業は,常に社長自身の内省力に影響される。
だからこそ社長の高い能力が,中小企業には求められる。
投資を受けるなど別にして,注意していきたい点だと思う。

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