■今週のたけちゃん

・新年になったと思ったら,もう2月です。早いものですが,皆さんいかがお
過ごしですか?
・4月にジェイックさん主催の「悩むな,二代目社長!」の全国縦断セミナー
ツアーが決まりました。
なんか演歌歌手のようですが,全国の二代目・後継者のみなさんとお会いでき
ることが今からとても楽しみです。
いままで遠くからおいでの方々も,今度は少し近くなりそうです。
手前味噌になりますが,きっと楽になると思いますよ。
セミナーは無料ではありませんが,二代目さんのお悩み解消にお役に立てると
思っています。
・先日,税理士さんの講演に行って来ました。相続税についての,生々しい現
場のお話をお伺いできました。
父の相続調査を受けたのが,19年前。23歳でしたから,何もわからず顧問
税理士の言われるままでした。
セミナーの税理士の先生が「税務署の誘導尋問に引っ掛かってはいけない」と
おっしゃっていましたが,僕の場合,まんまと引っ掛かってしまい,余計な通
帳とか差し出してしまいました。ああ,失敗した!
セミナーを聞いていて,19年前の記憶がよみがえってきて,恥ずかしくもな
りまた19年前と今も相続税調査の本質は変わっていないのだ,と思いました

今度から,一日セミナーでは,僕の相続税調査の経験をお話できれば,と思っ
ています。高齢化が進んで親父さんたちが長生きされてそれはとても結構なこ
とだけれども,相続調査を経験していない人がそれだけ多いということでもあ
ります。
今も昔も変わらないのであれば,僕の経験も少しは皆さんのお役に立つかなと
思います。
調査の前に事前にやっておくことや調査の心構え,など相続税には特殊な対応
もあります。
ある意味,僕個人は法人調査よりいやですね。だって,個人の通帳までみんな
見られるんですから(もっとも事前に銀行に問い合わせて把握しているのです
が・・)
個人の通帳を見られるというのは,悪いことをしていなくてもほんといい気が
しません。
(通帳は親父さんのだけ見られるわけじゃありませんよ。二代目であるあなた
のも,お袋さんのも,僕なんか妹のまで見られました)
僕一人の体験談に過ぎませんが,セミナーでは少しお話をしようかと思います

・今月もいろいろな皆さんにお会いしました。
皆さん,このさぼりぎみなメルマガを読んでいらっしゃいまして,感謝感謝で
す。
しかし,皆さん同じように,昨年年末の「再会の日」はよかったとおっしゃ
います。
あのような感動的な話をもっと書いて,というリクエストも頂きます。
とってもありがたいことですが,あのタッチで書くことはなかなか難しい。実
は最近メルマガを書く時のプレッシャーになっています。
でも,皆さんのご要望にお応えできるよう,構想を練っていきたいと思います

気長にご期待ください!


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■「主席奏者の扱い」

●指揮者と経営者は似ている点がいくつもあるが,一番似ていると感じるのは
「人の動かし方」だ。

●指揮者は音楽を構築する上で,絶対的な権力を持っている。その音楽会を成
功させることも不評に終わらせるのも指揮者の腕次第だ。
だからと言って,偉そうに指示をすると演奏者から猛反発をくらうことになる


●ヨーロッパのある有名な楽団は,新しい指揮者が来ると,ちょっとしたいた
ずらをする。
いたずらとは,わざと間違えたりという,子供騙しのことではない。そんなこ
とはどんな指揮者でも指摘ができることだ。
そのオーケストラは,全員,すべてのパートが一音高い音で楽曲を弾くのだ。
これは,大変な技術が必要だ。楽譜を見ながらその1音高い音を弾くというこ
とは,ほんとうにえらく大変なことなのだ。

●この演奏は,ぱっと聞いただけでは,間違いのない普通の演奏に聞こえる。
1音高いだけで,あとは譜面どおりなのだから・・・
さて,新人指揮者は,どこでこの演奏者の意地悪ないたずらに気付き,なんと
コメントするか。
それ次第で,彼らはこの指揮者の言うことを聞くか聞かないかを決めるのであ
る。
ずっと気付かなければ(プロの指揮者ではありえないことだが),即刻クビに
されてしまう。
気付くのが遅ければ,これまたずっと馬鹿にされてしまう。
気付いても,気の利いたセリフを言わなければ,無粋な奴と言われてしまう。
そんな入団テストを指揮者が受けることになるのだ。

●音楽を作り上げることについて絶対的な権限を持っている指揮者でさえ,こ
のように最初から言うことなど聞いてくれない。
「君,そこの音は,もっと柔らかく弾いて!」などと偉そうに言えば,そっぽ
を向かれてしまうのだ。
演奏者だってプライドはあるし,こう弾きたいというイメージを持っている。
それを無視して,気持ちよく弾かせることはできない。
かと言って,「柔らかい音がいいかな〜〜??」なんて自信なげに言おうもの
なら,好き勝手に弾かれてしまい音楽の体をなさない。

●このように演奏者を扱うことは指揮者にとって大きな仕事であるのだが,特
に主席奏者と言われる人達をどう手なずけるか,ということがとても重要にな
る。
主席奏者とはトップと言われる人達で,各パートの親分のことだ。第一バイオ
リン,ビオラ,フルートやトロンボーンにもそれぞれ主席奏者がいる。
この主席奏者を通じて,そのパートの弾き方を指示するのだが,親分だから指
揮者の音楽観を押し付けたって言うことなど聞きはしない。
だからと言って,何も言わないと各パートがバラバラになってしまう。
この難しい主席奏者をどう上手く扱い,動かすか,なのである。

●これは,経営者が従業員を動かすことにそっくり同じだ。
頭ごなしに言えば反発するし,その場は言うことを聞いても面従腹背だ。かと
言って仲良しクラブよろしく甘ければ箍が緩む。
どうやって,自主性を重んじながらこちらの意図する方向にもっていくか。
どうやって,首席奏者の音楽性を尊重しながら,指揮者の手のひらに乗せさせ
音楽をまとめるか・・・
人心掌握が重要な仕事として,指揮者と経営者はとても似ているのである。

●では,どうやって?
これをメルマガの紙面で言い切ることはかなり困難だ。
あえて,略して一言で言えば,「プライドをくすぐる」とでも言おうか。
こちらが相手を認めれば,相手も徐々にこちらを認める,とも言える。

●音楽から経営的ヒントを得ることはたくさんあるが,できればリハーサルを
記録しているビデオなりDVDをご覧になると,多くの示唆が得られると思う。
音楽会は,もう完成され成功した姿なのだから。我々が知りたいのは,そこま
でのプロセス。そうではありませんか?



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