■創業と守成

●先日、ある青年会議所の定例会にお招きいただいた。
そこで、パネルディスカッションがありとても興味深く拝聴した。

●ある経営者は30代半ばでバリバリの創業者です。そしてもう一人の経営者は二代目だ。二
代目といってもバリバリで同じ30代半ばだがが、社長を15年以上やっている。

●何が興味深かったかというと、二人の会話というか価値観がまったくかみ合わなかったとい
うことだ。
創業者の人は、「想いが大切だ、楽しくやろうじゃないか」と言い、二代目は「商売はきついもの
だ、いかに少ない人で売上を上げるかだ」と商いの厳しさを説く。

●どちらも間違いではない。経営に想いは最重要であるし、楽しいほうが良いに決まっている。
また、コストをいかにカットし利益を上げるか、それがひいてはすべてのステークホルダーの豊
かさに繋がるという意見ももっともだ。

●どちらも、経営に対する正しい価値観だ。でもこれだけすれ違うのは何故か、と思った。
二代目の人は、もう10年以上のお付き合いになる良く知っている社長だ。私が社長をしてい
た時、よく二人で会ってお互い経営議論を戦わせたものだ。だから、彼のもどかしさが広い会
場であったが、私にはダイレクトに伝わってきた。「そういうことじゃないんだよね」彼の心の声
が聞こえた。
おそらく、私がその価値観をもっているからなのであろうか。

●この違いは「創業と守成」の違いだ。
どう違うのか、それを語ると、とてもメルマガでは足りない。
しかし、同じ「経営」でも「創業の経営」と「守成の経営」はまったく違うし、これを経営者自身が
混同して(または区別化できなくて)失敗することがとても多い。

●「創業と守成」については古くて新しいテーマだ。
宣伝するわけではないが、今3冊目の本を書いていて、これをまさに主題としている。

どう違い、そしてそれぞれ何に気をつければいいのか?
それとも違わないものなのであろうか?
読者の皆さんはどう思われるか?
是非ご意見いただければと思う。



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